@ 人工知能はディープラーニング(深層学習)が登場してから、一気に進化しました。ディープラーニングとは、人間に教えられなくても「人工知能が自分で学習して賢くなっていく」という技術のことを言います。特に画像処理に優れており、自動運転には欠かせない技術です。その他、がん細胞かどうかを判別したり、大勢から犯人を捜し出したりするなど多方面で活躍しています。
A 松江市に、人工知能が代金を瞬時に計算するパン屋が登場しました。山陰地方に3店舗を展開している「森のくまさん」です。商品トレーをレジカウンターに置くと、カメラで撮影した画像をもとに、人工知能がパンの種類や数を認識します。すると、それぞれのパンの名前と値段の合計金額が即座に表示されます。もっとも人工知能ですから、時にはパンの種類に迷うこともあります。そういうときには、人間が正解を教えます。すると人工知能はパンの種類の識別を学習して、識別能力がどんどん向上します。
B これまで店員は80種類の商品名と値段を覚えて、一つ一つレジに打ち込みをしていました。人工知能の導入によって、その負担が無くなりました。店員はカメラの撮影ボタンを押すほか、人工知能が商品を正しく認識しているかを確認するだけでよくなりました。新人でも高齢者でも、すぐにレジに立つことができます。店の経営者は「早朝や夕方は手が足りんません。こういう時間帯に、年配の方に働いてもらうことができるので助かっています。」と話しています。